海から遠いのは・・・?
「海と言えば」との問いには「新潟」が半数を占めた
海にまつわる思い出についての主な回答
サーフィンやヨットを楽しむ人がいる七里ケ浜海岸(神奈川県鎌倉市)。奥に見えるのは江の島(6月中旬撮影)

 まもなく7月、本格的な夏が到来する。群馬県は、海までの距離が「宇宙より遠い」とネット上で話題になったこともある「海なし県」だが、最近は高速道路の整備が進むなど、ビーチへのアクセスは向上、“距離”は近づいている感覚はある。こうした話題を受け、上毛新聞が群馬県民にとっての「海」を探ろうとウェブアンケートを実施したところ、7割以上が「憧れがある」と回答。思い浮かべる海の場所を「新潟県」とした人が最も多かった。

宇宙よりも遠い・・・

 「県庁(前橋市)から見て、海は『宇宙よりも遠い場所』」―。群馬県館林市を舞台にしたアニメ「宇宙(そら)よりも遠い場所」(よりもい)にかけたツイートが1月、ツイッター上で一時話題になった。

 国際航空連盟の定義では、海抜高度100キロ以上の上空が「宇宙」とされる。そこで上毛新聞が各都道府県庁所在地から海までの直線距離を地図上で測ったところ、前橋市の群馬県庁は最も近い東京湾(東京都港区)までの距離が約103キロ。47都道府県庁の中で唯一100キロを超え、「宇宙より遠い」と言えることを確認した。ちなみに日本海(新潟県上越市)からは約114キロとさらに遠い。

 2番目に遠い岩手県庁(盛岡市)は同県宮古市から約70キロ、3番目の栃木県庁(宇都宮市)は茨城県東海村から約66キロだった。

新潟が圧倒的

 アンケートによると、そんな遠い海に憧れが「ある」人は76人。「海」と聞いて思い浮かべる場所を「茨城」「新潟」「神奈川」「その他」の4択で尋ねると、「新潟」が52人で最も多く、前橋、高崎、安中、沼田の各市など県内全域から幅広く回答があった。「茨城」は24人で、太田、館林両市など東毛からの回答が10人と比較的多かった。「神奈川」は13人と少数だった。

 海にまつわる思い出として、「子どもの頃、夜中に群馬を出発して茨城の海岸で朝焼けの中で父親と釣りをした。当時は車で5時間くらいかかった」(前橋市、50代女性)、「小学6年、新潟の臨海学校が思い出」(前橋市、60代女性)などが寄せられた。「若い頃は夜に突然思い立ち、国道50号を真っ直ぐ大洗(茨城)までドライブ。今は高速もできて早く行ける」(高崎市、40代女性)とアクセスの向上を歓迎する人もいた。

 海で楽しみなこと(複数選択可)を尋ねると、「海水浴」を挙げたのが42人。「釣り、地引網、潮干狩りなど」13人、「シュノーケリング、ダイビングなど」5人、「サーフィン、ヨットなど」4人と続いた。「海岸沿いをのんびり散歩したい」(前橋市、30代男性)、「波を眺めるだけで幸せ。夕日が水面(みなも)に反射し輝く光景も好き。貝殻やシーグラス探しも楽しい」(高崎市、30代女性)、「海鮮がおいしい」(中之条町、30代女性)といった回答が寄せられた。

アクセス向上

 新潟の海水浴場は前橋から関越自動車道、北陸自動車道を経由して2時間ほど。茨城は北関東自動車道などを経由して1時間40分ほどだ。神奈川の海岸へも圏央道の延伸により茨城とほぼ同じ時間で行ける。「遊び方で行く海も変わる。水族館目当てなら茨城や新潟、ランチや観光なら神奈川」(前橋市、50代女性)というコメントがあった。

ライフジャケットを勧めるモンベル高崎店の岩谷店長

 夏が近づく中、アウトドア用品店も準備を急ぐ。モンベル高崎店(高崎市)は水辺のレジャーに便利な水着やライフジャケット、シュノーケル用のゴーグルやフィンなどを並べている。岩谷達郎店長(42)は「安全に楽しんでもらえる道具がそろっている」とアピールする。

 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行して山レジャー用品の売り上げが好調なことから、海レジャーにも期待を寄せる。県民になじみ深い新潟や茨城は外海に近く、強い波や離岸流などの危険もあるとして、ライフジャケットの着用を勧めている。